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  • 貢献するSDGs

    健康?栄養に関する目標

    • ※【】内はKPIの対象範囲
    サステナビリテ?;顒覭PI(2020年度まで) 実績
    2018年度 2019年度 2020年度
    健康な食生活に貢献する商品の創出【明治単体】 健康志向商品 47品 20品 28品
    付加価値型栄養商品 32品 45品 46品
    超高齢社会に貢献する商品の創出【明治単体】 6品 2品 2品
    2018年度から2020年度までの3ヵ年で食育を延べ50万人に実施【明治単体】 19.6万人 40.7万人 50.4万人
    サステナビリテ?;顒覭PI(2021年度から) 基準年 達成目標
    2023年度
    健康志向商品、付加価値型栄養商品、超高齢社会に貢献する商品の売上伸長【明治国内連結】NEW 2020年度 10%以上増加
    2021年度から2023年度までの3カ年で食育を延べ70万人に実施【明治単体】NEW 延べ70万人
    Key Drug5剤の数量シェア拡大【MSP国内連結】NEW 50%以上
    新型コロナウイルス?ワクチンの上市を目指す【MSP、KMB単体】NEW 上市

    健康な食生活への貢献

    健康志向商品の創出

    多様化するお客さまの健康ニーズを捉え、食品?薬品で培った強みと、栄養?医薬分野の先進的知見を最大限に発揮し、新たな健康価値を提供します。2020年度は28品を上市しました。

    健康志向商品とは

    主に乳酸菌やカカオ等素材の持つ健康機能を生かした商品、健康素材を添加することで機能強化を図った商品、お客様の低糖質、低脂肪、低カロリー等時代にあった健康ニーズに対応した商品等、からだの健康への貢献を目指した商品。

    2020年度の主な発売品
    明治スキンケアヨーグルト素肌のミカタ※1
    明治プロビオヨーグルトR-1プレーン
    オリゴスマートミルクチョコレートSUPER※2
    • ※1 肌を守る力を引き上げてくれる機能性表示食品
    • ※2 使用する砂糖の全てをフラクトオリゴ糖に置き換えたチョコレート

    乳酸菌、カカオの健康成分をいかした商品開発

    乳酸菌の可能性に着目し、新たなプロバイオティクスの開発や健康成分カカオポリフェノールに着目した高カカオチョコレート商品の拡充を目指します。

    明治ブルガリアヨーグルト
    明治プロビオヨーグルトLG21
    明治プロビオヨーグルトR-1
    明治プロビオヨーグルト PA-3
    チョコレート効果カカオ72%

    中国での乳酸菌を通した健康な食生活への貢献

    健康価値を市場に提案し、新たなヨーグルト文化を創造

    明治グループは、「明治プロビオヨーグルトR-1」「明治プロビオヨーグルトLG21」を2021年4月から海外で初となる中国で販売を開始しました。
    中国の牛乳?ヨーグルト事業は、日本で培った技術や知見を活かして2013年より生産?販売を行っています?,F在では、安全?安心?高品質のイメージが浸透し、上海を中心とする華東エリアの幅広いお客さまに支持されています。
    中国では、2016年に発表された「健康中国2030計画」のもと、国民の健康増進が図られています。その健康意識の高まりを受けてヨーグルト市場も拡大しています。さらに、自らが持つ健康課題に対しての手軽で継続できる解決策として、乳酸菌への注目も高まってきています。

    R-1とLG21、それぞれ特徴ある乳酸菌による普及啓発を実施

    私たちは、長年にわたる乳酸菌研究の結果、数多くの研究成果を蓄積してきました。それらの研究のなかで選び抜かれたR-1乳酸菌は、「強さひきだす乳酸菌」※1、LG21乳酸菌は、「胃で働く乳酸菌」※2がキャッチコピーの乳酸菌です。これらの乳酸菌を使用した「明治プロビオヨーグルトR-1」「明治プロビオヨーグルトLG21」を通して、日本のお客さまの健康な食生活に貢献してきました。中国でも、こうした乳酸菌の特徴を科学的な根拠を背景に普及啓発することで、プロバイオティクス※3ヨーグルト市場の創造に取り組みます。スローガンは「创享酸奶新理念(ヨーグルトの新しい理念をつくる)」です?!溉樗峋翁貜栅钎瑭`グルトを選ぶ」という新たな習慣を広め、中国のお客さまの健康な食生活に貢献していきます。

    • ※1 「強さ」とは、健やかな生活を送りたい、という前向きな想いを表しています
    • ※2 胃で生き残る力が強く、胃での増殖性が高いという特徴を「働く」と表現しています
    • ※3 プロバイオティクスとは、抗生物質(アンチバイオティクス)に対比する言葉で、健康に好影響を与える生きた微生物を含む食品、菌体成分と定義されます
    出典:調査会社ユーロモニターインターナショナル
    ※出典:調査会社ユーロモニターインターナショナル
    リンスコ無錫蘇寧プラザ店(株式会社マルエツ)のプロビオ売り場
    リンスコ無錫蘇寧プラザ店(株式会社マルエツ)のプロビオ売り場

    新規健康素材を活用した商品開発

    運動や身体活動による健康の実現をサポートする新規素材の探索、健康素材を添加することで機能強化を図った商品開発を目指します。

    低糖質、低脂肪、低カロリー等の商品

    お客さまの低糖質、低脂肪、低カロリーなど時代にあった健康ニーズに対応した商品の開発?提供を進めます。

    明治ブルガリアヨーグルト
    (脂肪ゼロ)
    明治プロビオヨーグルトLG21
    (低脂肪)
    明治プロビオヨーグルトR-1
    (低糖?低カロリー)
    明治おいしい低脂肪乳
    (低脂肪)
    オフスタイル
    (マーガリン)
    (低脂肪)

    付加価値型栄養商品の創出

    必要な栄養分の摂取、栄養バランスの改善等、食を通じた栄養改善が注目を浴びる中、明治グループでは、独自の栄養研究と栄養設計技術を生かし、お客さまが必要とする栄養分をバランス良く摂取できる商品を提供しています。商品そのものの進化は当然のこと、容量、形状、パッケージなども含め、トータル的な商品開発に引き続き努めてまいります。2020年度は46品上市しました。

    付加価値型栄養商品とは

    乳幼児、スポーツ競技者?愛好家、高齢者等を栄養的側面からサポートする商品で、明治グループ独自の栄養研究と栄養設計技術を生かし、必要な栄養分をバランス良く摂取できる付加価値の高い商品。

    TANPACTヨーグルトテイスト ゼリープレーン
    (栄養調整食品)
    ザバス?for woman MILK PROTEIN 脂肪0+SOY ミルクティー風味
    (スポーツ栄養)
    ヴァームスマートフィット顆粒
    (スポーツ栄養)

    たんぱく質摂取量低下に対応する「明治TANPACT(タンパクト)」を発売

    低栄養問題は開発途上国のみならず、先進国でも顕在化しています。日本でも現在、女性の過度なダイエットや高齢者の小食と活動量低下など、各世代で栄養の摂取不足が広がり、日本人の一人一日当たりのたんぱく質摂取量は、1950年代と同水準に低下しています。(株)明治は65年以上にもわたってたんぱく質を加工した商品の開発に取り組み、粉ミルクやヨーグルト、スポーツサプリメントなどを通してたんぱく質の価値を広げてきた歴史と実績があります。その知見をもとに、必須アミノ酸のバランスが良い乳たんぱく質を日常生活の中で摂取できる商品群として、新たに開発したのが「明治TANPACT(タンパクト)」です。食の楽しみを提案し、かつ一日のさまざまなシーンで手軽にこまめに乳たんぱく質を摂取できるよう多品目を展開、低栄養課題の解決に貢献していきます。

    スポーツ栄養商品?乳幼児栄養商品?メディカル栄養商品

    明治グループの栄養研究と栄養設計技術をいかし、必要な栄養分をバランス良く摂取できる付加価値の高い商品の提供を通じて、乳幼児、スポーツ競技者?愛好家、高齢者の皆さまを栄養的側面からサポートします。

    明治ほほえみらくらくキューブ
    (粉ミルク)
    明治ほほえみらくらくミルク
    (液体ミルク)
    ザバス MILK PROTEIN
    (スポーツ栄養)
    ヴァームアスリート
    (スポーツ栄養)
    明治メイバランスMiniカップ
    (栄養食品)

    高付加価値の乳幼児用ミルクを通して健全な発育に貢献

    1923年日本で初めてビタミンB1を添加した乳児用ミルクを発売して以来、明治グループは乳幼児の健全な発育に貢献する乳幼児栄養事業を進めています?,F在は乳児を対象とした母乳代替ミルク「ほほえみ」、幼児期に必要な栄養を補助する「ステップ」を中心に、乳幼児の健康をサポートしています。また、誰でも簡単にミルクを作れる「キューブタイプ」の粉ミルクを世界で初めて開発し、深夜の授乳や家族みんなでの育児に貢献しています。2019年3月には、常温でそのまま飲めて長期保存が可能な「液体タイプ」も発売。2021年4月には賞味期限を18カ月に延長しました。本商品は、「日?!工葹暮Δ胜嗓巍阜浅r」の両方に役立つ商品として、2020年8月に乳児向け商品で初めてのフェーズフリー認証を取得しています。日常では外出時や夜間の授乳時に、また、頑丈なスチール缶と専用アタッチメントにより、非常時の乳児への衛生的な授乳をサポートします。

    • ※「日常時」と「非常時」のフェーズ(社会の状態)にかかわらず、適切な生活の質を確保しようとする概念のこと。

    健康な食生活?食文化の普及?啓発

    お客さまの健康な食生活を支える企業として、商品の提供や食生活や食文化についての情報発信を行い、普及?啓発に努めています。

    食育活動の拡充

    食育活動実績

    KPI実績:2018~2020年度累計日本国内食育人数 50.4万人

    (単位:万人)

      2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
    日本 13.8 17.3 19.6 21.2 9.7
    海外 未集計 0.18 0.38 0.07 0.02 
    食育活動の推進とオンライン食育について

    (株)明治の食育活動は、2005年の食育基本法制定を契機に2006年より開始しました。乳?カカオ豆などを題材として、生産者の苦労や製造工程、栄養価などへの理解を促す取り組みです。食に対する魅力や感謝の気持ちを醸成し、食への理解を通して「お客さまのこころとからだの健康に貢献する」ことを目指して活動しています。
    本社と全国7拠点に食育活動専門組織を設置し、約60人の食育担当者が食育活動を行っています。なかでも、小中学校の出前授業は2006年から開始し、2020年度に延べ1万校、100万人を突破しました。
    また、近年では各世代に合わせたプログラムを用意して、「高校?大学」「企業」「シニア向け」など幅広い世代に向けたセミナーを開催しています。特に、最近注目されている「健康経営」をテーマに企業様従業員を対象としたプログラムは好評を得ています。
    また、2020年度はコロナ禍のなか、オンラインによる食育セミナーを開始しました。オンラインでのセミナー開催は、感染症拡大防止とともにいままでセミナーに参加いただけなかった離島など、エリアの拡大にもつながりました。今後、さらに内容を充実させ、子どもから大人まで幅広い世代の方々に向けて、活動を広げていきたいと考えています。

    • ※ 札幌?仙台?東京?名古屋?大阪?広島?福岡
    小学校への出前授業とオンラインセミナー
    小学校への出前授業とオンラインセミナー
    小中学校出前授業実績

    2020年度:775校 受講生徒数77,403人

    2006~2020年度累計:約1万校 受講生徒数100万人

    • ※いずれも延べ数
    食育プログラムの監修

    料理のレシピについて:江上料理学院(Egami cooking school) 江上 栄子院長
    「おすすめレシピ」:管理栄養士 満留 邦子 先生、女子栄養大学作成
    「世界の食と文化~いろいろな国の料理をつくってみよう~」:管理栄養士 伊藤 晶子先生

    乳製品の栄養素について:東北大学大学院農学研究科 名誉教授 齋藤 忠夫先生

    運動生理学について:信州大学大学院医学系研究科 特任教授 能勢 博先生

    海外の食育活動

    海外の明治乳業(蘇州)有限公司では、子どもたちを中心に食育活動を実施しています。乳牛や牛乳?ヨーグルトに関する知識、栄養に関する情報提供だけでなく、ヨーグルトを使ったアレンジ体験など楽しく学べるプログラムを行っています。

    工場見学の充実

    工場見学実績

    (単位:万人)

      2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
    日本 17 20.5 21.2 21.3 3.8
    海外 0.8 0.9 1.1 1.4 0.04
    日本国内の工場見学

    日本国内7カ所の工場見学施設「明治なるほどファクトリー」では、明治グループ理念に掲げる「おいしさ?楽しさ」「健康?安心」に関する「なぜ?」と不思議に感じる部分に触れてもらい、体験を通じてお客さまが「なるほど!」と学ぶことで、(株)明治をよりよく知っていただくことをコンセプトにしています。

    海外の工場見学

    海外では明治シュエガオ(広州)有限公司、明治乳業(蘇州)有限公司、明治制果食品工業(上海)有限公司の3つの工場が、「科学技術普及基地」として、社会科校外学習に適した模範的な企業として認定されており、年間約1万人が来場されています。

    スポーツを通した栄養サポート

    「成長期のカラダづくりや、個々の持つあらゆる可能性を引き出すために全国でスポーツ栄養講習会を行っています。望ましい食事の理解や正しいサプリメントの活用方法などを若い時期から身に着けることによって未来のスポーツ選手育成につなげています。
    スポーツ栄養の情報発信を幅広く行い、若い豊かな才能を伸ばし、多方面で活躍できる、可能性あふれる世代と、その指導者の方々を、今後も「スポーツ栄養」の分野から応援していきます。

    (単位:万人)

      2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
    スポーツ栄養セミナー参加人数 9.7 9.9 7.2 6.4 2.6

    乳?乳酸菌?カカオに関する情報の発信?普及

    明治グループでは、製品の主原料である乳?乳酸菌?カカオに関する情報について、各種学会、シンポジウムなどでその研究成果を適宜公表しています。また、一般のお客さまに対しては、「乳?乳酸菌?カカオ」のもつ健康へのよい影響について食育、工場見学などの機会を通じて分かりやすく解説しています。それらの情報を広く世の中に伝えていくことは私達の使命であり、引き続き、普及啓発活動に努めてまいります。

    関連サイト

    超高齢社会への対応

    超高齢社会に貢献する商品の創出

    栄養に関する明治グループ独自の研究と設計技術をいかし、お客さまが必要な栄養分とエネルギーをバランス良く摂取できる商品を提供します。

    おいしさと使いやすさを兼ね備えた栄養食品?流動食の開発

    高齢になると、ものをうまく食べられなくなったり、消化機能が落ちたりすることで、栄養や水分を十分に摂れなくなることがあるため、低栄養に注意が必要な場合があります。おいしさと使いやすさを兼ね備えた栄養食品?流動食?介護食の開発など、ライフスタイルの変化による飲食するシーンの多様化に対応し、容量、形状、パッケージなども含めた、トータル的な商品開発に引き続き努めてまいります。2020年は2品上市しました。

    明治メイバランス Miniカップ
    (栄養食品)
    明治栄養アップペースト
    (栄養食品)
    明治メイバランスR
    (流動食)
    明治インスロー
    (流動食)
    かんたんトロメイク
    (とろみ調整食品)

    低栄養啓発活動

    高齢者の健康課題の一つとして、低栄養があります。明治グループでは高齢者が低栄養に陥るプロセスを説明し、生き生きとした毎日を送れるよう、啓発活動を実施しています。

    医療?介護従事者や高齢者に向けた勉強会の開催

    当社社員が医療や介護に従事する専門職の方々や高齢者の皆さまに向けた勉強会を開催し、摂るべき栄養や食事内容、食事法などを説明しています。

    明治栄養ケア倶楽部での情報発信

    (株)明治ホームページにおいて低栄養に関する情報発信を行っています。

    開発途上国における栄養改善

    開発途上国における栄養情報の発信?普及

    開発途上国では貧困層を中心に、低栄養の課題があります。食に携わる企業として、栄養改善に取り組む関連団体と協力し、栄養情報の発信?普及により食生活への意識向上を図るなど、課題解決につながる取り組みを行っていきます。

    「栄養改善事業推進プラットフォーム」への参加

    (株)明治は、「栄養改善事業推進プラットフォーム(Nutrition Japan Public Private Platform:NJPPP)」に参加しています。
    このNJPPPは、日本政府が2020年オリンピック?パラリンピック東京大会に向けて世界的な栄養改善の取り組みを強化することを表明した「新興国?途上国を含む各国の栄養改善のため、官民連携を通じた包括的ビジネスを含む事業の国際展開を進める」枠組みです。2015年に国際連合で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」にある健康?福祉の推進や飢餓の撲滅など複数の課題解決に貢献する取り組みを行っています。

    ベトナムにおける女子労働者の栄養改善事業

    2030年までに65万人の女子工場労働者に栄養教育を実施

    近年、ベトナムでは女性の栄養不足が社会問題となっています。なかでも、妊産婦や授乳婦、労働者の栄養改善に課題を抱えています。こうした課題の解決に貢献するべく「女子工場労働者の栄養改善事業」に取り組んでいます。これは、(株)明治の栄養士が工場で働く女性従業員に向けて栄養教育を行い、栄養強化ミルクの提供を通して栄養状態を改善してもらうことを目的としたものです。これまで、日系大手メーカー2社の工場で栄養改善セミナーを複数回実施し、あわせて370人の女性従業員の方々が受講しました。
    ハノイ医科大学の協力を得て栄養調査を実施し、栄養教育と食事の指導によって、血中の鉄や亜鉛、カルシウムの増加などの改善効果が認められています。この成果は、2020年11月に開催されたハノイ医科大学60周年国際シンポジウムにて、同大学のNguyen Thuy Linh医師によって発表されました。今後、こうしたエビデンスをもとに栄養改善事業をさらに拡大し、2030年までに65万人の女子工場労働者の方々に栄養教育を行うことを目標としています。

    当社の栄養士による栄養改善セミナーの様子
    当社の栄養士による栄養改善セミナーの様子
    栄養改善セミナーとともに、栄養強化ミルク「MEILIFE(メイライフ)」の提供?販売を実施
    栄養改善セミナーとともに、栄養強化ミルク「MEILIFE(メイライフ)」の提供?販売を実施

    医薬品の安定供給

    感染症治療薬?中枢神経系用薬?ジェネリック医薬品?ワクチンの安定供給

    薬品事業では、リスク評価を実施し、不測の事態にも柔軟に対応できる供給網の整備のために日本国内外にわたる生産体制の増強など、信頼性ある製剤の安定供給への体制を整えています。

    日本国内外生産拠点の最適化による低コスト、安定供給体制の整備

    日本国内と海外(タイ?インドネシア?インド?中国)の生産拠点を最適化し、低コストで安定した供給体制を整備していきます。

    Key Drug 5剤の安定供給体制を強化

    海外原薬メーカーでの製造トラブルにより、日本国内ではセファゾリンが供給停止に陥り、その代替薬も不足したことで、多くの医療機関で感染症治療に支障が生じました。感染症治療は適正使用の観点からも、ベーシックな抗菌薬の安定供給なくして成り立たちません。そこで感染症に関連が深い4学会が臨床的に重要で安定供給が不可欠な10剤の抗菌薬(注射剤)をKey Drugとして選定しました。Meiji Seika ファルマ(株)は、そのうちの5剤(ペニシリンG、スルバシリン、タゾピペ、メロペネム、バンコマイシン)を供給しており、「2023年度までにKey Drug5剤の数量シェア50%以上」という新たな目標を掲げました。2019年度のシェアは31.5%でした。今後も安定供給に努めていきます。

    • ※日本化学療法学会、日本感染症学会、日本臨床微生物学会、日本環境感染学会

    ワクチンの安定供給

    新型インフルエンザ発生に備えたワクチンの生産体制を整備

    KMバイオロジクス(株)は、厚生労働省の「新型インフルエンザワクチン開発?生産体制整備事業」の助成金を受けており、新型インフルエンザ発生に備えて、日本国民の約半数に当たる5,700万人分のワクチンの生産?供給を担うことになります。

    シングルサプライ製品の供給

    ヒト用のまむし、はぶといった蛇毒などの抗毒素、A型肝炎ワクチン、並びに動物用の炭そワクチン、各種診断薬など国内で唯一、KMバイオロジクス(株)のみの製造が数多くあります。

    • ※ 日本国内ではKMバイオロジクス(株)のみが製造している製品で、他社では製造していないため代替製品がないもの。
    オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の開発?供給

    KMバイオロジクス(株)は7製品において9つのオーファンドラッグ指定を受け、承認を取得しています。(2020年3月1日時点)

    • ※ 日本において対象患者数が5万人未満であり、医療上特にその必要性が高いものなどの条件に合致するものとして、厚生労働省が指定した医薬品。

    医薬品アクセスの向上

    開発途上国や新興国における医薬品アクセスの向上を目指し、各関連団体と連携した取り組みを進めていきます。

    Stop TB Partnershipを通じた結核患者への「カナマイシン」の供給

    出典:Stop TB Partnership

    現在、年間約1,000万人の結核患者のおよそ5%にあたる約50万人に多剤耐性の症状があると推定されています。当社の抗結核薬である「カナマイシン」は多剤耐性の結核症に効能が認められています?;颊撙丹螭丐巍弗圣蕙ぅ伐蟆工喂┙oは、国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)のひとつであるStop TB Partnership(ストップ結核パートナーシップ)を通して行われています。
    Stop TB Partnershipは世界中で結核を撲滅することを目的に活動を進めており、アジアやアフリカの僻地においても医薬品アクセスを向上させる計画です。その実現のために明治グループは、2020年までに「カナマイシン」が高温多湿の過酷な環境において5年以上の長期保存が可能であることを示すデータを取得する計画であり、今後も高品質な医薬品を安定供給することで結核の撲滅に貢献していきます。

    メドライク(Medreich)からユニセフ(unicef)を通じた医薬品の提供

    インドのメドライク社は2015年2月にMeiji Seika ファルマ(株)のグループ会社となりました。メドライク社はインド国内に7つの工場とグローバルな販売網を有しており、大手医薬品メーカーの受託製造も行っています。メドライク社の欧州の販売?マーケティングの拠点であるメドライクplcは、ユニセフに抗生物質アモキシシリン(Amoxicillin)を供給し、販売しています。今後もメドライク社はユニセフを通じて医薬品のアクセス向上に貢献していきます。
    • ※ unicef:United Nations International Children's Emergency Fund

    デングワクチンの開発

    熱帯?亜熱帯地域を中心に世界的に流行しているデングウイルス感染症に対する新規ワクチン(開発コードKD-382)の開発に取り組んでいます。デングウイルスには4つの血清型(1型、2型、3型、及び4型)が存在し、KD-382は、非臨床試験において1回の接種で4つの血清型すべてに対して良好な免疫原性と防御効果を示すことが確認されました。また、フラビウイルス抗体陰性の健康成人を対象として海外で実施した第I相臨床試験において、KD-382は良好な忍容性と安全性を示し、更に、1回の接種で4つの血清型すべてに対して良好な中和抗体誘導能(100%陽転)を示しました。
    詳細についてはプレスリリースをご確認ください。

    新興?再興感染症対策

    抗生物質の適正使用に向けた情報提供

    薬品事業においては、1946年のペニシリンの開発以来、感染症領域を医療用医薬品事業の中心に据えて、開発、製造、販売を行ってきました。各種感染症に対して抗生物質をお届けするとともに、流行のピークに合わせた情報提供や、医療機関に対し適正使用を推進するための情報提供活動に努めます。

    薬剤耐性(AMR:Anti-Microbial Resistance)に関する啓発活動

    明治グループの取り組みの一つに、関連団体と協力して行う啓発活動があります。日本製薬工業協会の「AMR スチュワードシップ」のプロジェクトメンバーとして参加し、「Stop AMR」をキーワードにしたポスターと動画を制作しました。医療関係団体にポスターの掲示や動画放映を依頼して一般市民への啓発を図るとともに、医療機関に対しても薬剤耐性に関する情報提供活動を行っています。また、AMR対策には欠かせない、人、動物、環境の衛生に関する分野横断的な課題に対し、関係者が連携してその解決に向けて取り組むという「ワンヘルス?アプローチ」の啓発に加え、会員企業の取り組みを紹介しています。

    バンコマイシン耐性菌による感染症抑制への取り組み

    抗菌薬の不適切な使用などを背景に薬剤耐性菌※1による感染症のリスクが世界規模で拡大しています。一例として主にMRSA※2感染症治療薬として使用されるバンコマイシンの頻用により、バンコマイシン耐性菌による感染症が発現しています。この耐性菌の増加を抑えるべく、厚生労働省、日本感染症医薬品協会と製薬企業により「バンコマイシン研究会」が設立されました。Meiji Seika ファルマ(株)は2002年の研究会設立以来、幹事会社として関わり、バンコマイシンの適正使用に向けた数々の取り組みを主導しています。関係団体などと連携して薬剤使用量を継続的に監視することで、薬剤耐性の変化や拡大の予兆を把握し、これらの調査結果を厚生労働省に報告するとともに、医療機関にも提供しています。

    • ※1 特定の種類の抗菌薬が効きにくくなる、または効かなくなった細菌
    • ※2 MRSA:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌

    新規薬剤?ワクチンの研究?開発

    医薬品事業においては、一日でも早く、患者さんに製品が届けられるよう、研究開発を進めています。また感染症領域に携わる企業として、予防?薬剤耐性を含む感染症対策に取り組みます。

    新型コロナウイルス感染症に対する取り組み

    国内の不活化ワクチンの開発

    KMバイオロジクス(株)は、長年のワクチン開発を通じて培ってきた知見を活かし、国立の研究所※1と協業して新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチン(KD-414)※2を開発しています。2021年3月に健康成人および高齢者を対象とした臨床試験を開始し、ワクチンの安全性および免疫原性を検討しています(第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験)。
    COVID-19に対する不活化ワクチンの国内での臨床試験は、KMバイオロジクス(株)が初となります。さらにKMバイオロジクス(株)では、COVID-19と同様にパンデミックを起こす可能性がある新型インフルエンザウイルスに対するプロトタイプワクチン※3の製造販売承認をすでに取得しており、新型インフルエンザ発生時には、迅速にワクチンを製造?供給できる体制を整備しています。今後、新たなウイルスによるパンデミックが起きることが考えられるため、現在開発を進めているCOVID-19に対する不活化ワクチンでも、プロトタイプワクチンとして製造販売承認申請が可能かを科学的に検討していきます。日本では、開発が先行する海外製のワクチンが供給されていますが、COVID-19の早期収束に向け、国産ワクチンの開発は急務です。国産ワクチンを一日でも早く国内に供給できるよう開発を加速し、人々が安心して暮らせる社会の実現に努めていきます。

    • ※1 国立感染症研究所、東京大学医科学研究所および医薬基盤?健康?栄養研究所
    • ※2 大量に培養されたウイルスや細菌からウイルス粒子や細菌の菌体を集めて精製した後、薬剤等を用いて処理をし、感染力や毒力をなくした病原体やその成分で作ったワクチン
    • ※3 模擬ワクチン。パンデミック時に必要に応じて製造株を変更することを前提として、パンデミック発生前にワクチン製造のモデルとなるウイルスを用いて、製造?開発されるワクチン
    アストラゼネカ社ワクチンの国内供給に関する業務委受託契約締結

    Meiji Seika ファルマ(株)とKMバイオロジクス(株)は、アストラゼネカ社が日本で製造販売(2021 年5 月特例承認)する新型コロナウイルスワクチン「バキスゼブリアTM筋注」を日本国内で供給するため、業務委受託契約を締結しました。
    同契約に基づきKMバイオロジクス(株)は、2021年3月にアストラゼネカ社からワクチン原液の供給を受け、製剤化を担いました。Meiji Seika ファルマ(株)は、8月より自らが保有するワクチン流通?供給体制を活用し、日本国内におけるアストラゼネカ社ワクチンの保管?配送?安全性情報の収集の業務を開始しました。

    • ※アストラゼネカ社と英オックスフォード大学による共同開発ワクチン
    次世代型イベルメクチン誘導体による画期的治療薬創出と抗ウイルス薬の基盤構築

    COVID-19では重症化の阻止も大きな課題となっており、安全で効果の高い治療薬の開発が望まれています。2021年5月よりMeiji Seika ファルマ(株)は感染症研究の伝統と実績を有する学校法人北里研究所と、次世代型イベルメクチン誘導体による治療薬創出と抗ウイルス薬の基盤構築を目的とした共同研究開発を開始しました。イベルメクチン誘導体は抗ウイルス作用に加えて、抗炎症作用や免疫調整作用もあり、治療と後遺症の両方に対応できる可能性をもっています。この研究開発を通して、さまざまなウイルス感染症に対する画期的な治療薬を創出することを目指します。

    • ※国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の医療研究開発革新基盤創成事業に採択されています
    新型コロナウイルス感染症に対する治療用抗体の研究開発※1

    Meiji Seika ファルマ(株)は、COVID-19 に対する治療用抗体の研究開発にも取り組んでいます。COVID-19 に対して抗体療法は高い効果が期待できると考えられています。COVID-19 に対するヒトモノクローナル抗体※2を解析し、効果があるものを選び出して治療用抗体を決定し、非臨床試験および臨床試験に用いる治験薬の製造法検討を進める予定です。

    • ※1 AMEDの「新興?再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」に採択されています
    • ※2 アミノ酸配列が単一の抗体で、一種類の抗原決定基(エピトープ)とだけ反応する抗体

    β-ラクタマーゼ阻害剤の研究開発

    薬剤耐性(AMR)対策はいまや世界規模で取り組む重要課題であり、2019年6月のG20大阪サミットでも討議されました。わが国でも「AMR 対策アクションプラン」が策定され、薬剤耐性菌による感染症に対する新たな予防?診断?治療法などの研究開発推進が謳われています。そうしたなかで、明治グループが開発した新規のβ-ラクタマーゼ阻害剤「OP0595」が、産学官連携による研究開発や創薬の革新を目的とした国家事業(医療研究開発革新基盤創成事業ーCiCLE)に採択されました?!窸P0595」は、これまでのβ-ラクタマーゼ阻害剤にない作用を有する特徴を持ち、多剤耐性菌に対しても有効な治療法を提供できる薬剤として期待されています。すでに各種臨床第Ⅰ相試験が終了し、国際共同第Ⅲ相臨床試験の実施に向け準備が進められています。

    工場見学?感染症予防啓発活動

    工場見学

    KMバイオロジクス(株)では、学生を対象にインフルエンザワクチンを製造する工場見学を実施しています。2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により工場見学件数は減少しましたが、感染状況が落ち着いた段階で順次、再開していく予定です。
    工場見学が実施できなくなったことから、小中学校において感染症予防の啓発を行う「出前授業」を新たに開始しました。

    出前授業

    KMバイオロジクス(株)は、新型コロナウイルスの感染拡大により健康意識が高まっている中、「健康の大切さ」を伝える出前授業を行っています。免疫の基礎知識や感染予防対策の方法をわかりやすく伝えることで、感染症に対する知識と意識を高め、感染症予防の啓発することが目的です。2020年度は、熊本県内の小学校5校、中学校1校で実施しました(受講生徒数延べ2,232名)。
    受講した生徒からは「新型コロナに負けないよう手洗いやワクチンなど予防をしっかりしていきたいと思いました」などの感想が寄せられました。先生方からは「教員では教えられないくらい充実した内容で、本当にありがたかった」というご意見をいただいています。
    新型コロナウイルス感染症に限らず、これからもいつどんな新しい感染症によるパンデミックが起こるかはわかりません。そのためにも、一人一人が感染症に対する知識と適切な予防策を身に付けていることが必要です。私たちはこの活動をさらに広げて、健康で豊かな未来の実現に貢献していきます。

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